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働く高齢者の年金支給減額を縮小するのは妥当なのか [政治経済]

今朝(5月25日付け)の日経新聞によると、働いている高齢者の収入が一定額を超えると
年金を減額もしくは支給停止になる現行の在職老齢年金制度を見直す方針を政府が決めたそうだ。

現行制度では、60歳から65歳で月額28万円、65歳以上で月額46万円を超える人が対象になる。
給与と年金の合計額が552万円を超える人が対象だそうだ。

今回の見直しでは、減額するのを縮小もしくは将来的には廃止する意向だそうだ。

見直しの理由が、少子化で働き手が縮小しているので、高齢者にはもっと働いてもらうためらしい。
支給される年金額が減額や停止になると働く意欲がなくなるし、支給額が減額や停止にならないように
短時間に調整するからだそうだ。

つまり高齢者もフルタイムで働いてほしいということだろう。
それくらい労働人口減少が危機的状況になっているということだろう。

しかし、本当にそうなのだろうか?
年収が550万円もあれば充分だと思う人が多いと思う。
身体を壊してまで550万円以上もほしいとは思わないのではないだろうか。
今でも高齢者に手厚すぎるという批判もあるなかで、あまり重要な施策とは思えない。

建設業や飲食店など業種によっては人手不足だろうが、労働者全体で見てどうなのだろうか?
まだ余剰人員を抱えているところも沢山あるのではないだろうか?

これからは人工知能や自動運転など、職場を失う人達も沢山出てくると予想されている。
銀行業界は大量失業も視野に色々な動きが始まっている。

そういう過剰労働人口を如何に職種転換を図って、全体として適正配置していくかが大きな課題であろう。

私も60歳過ぎて収入も減ったが、同時に年金支給額も大幅に減らされた。
最初はいい気持ちはしなかったが、それでも残業はしなくなったし、役職も離れて気分的には楽になった。
生活には困らない収入だったので、だんだん慣れてきて年金減額についても少し残念だったが、
将来の子供達や孫の世代のためだと思えば文句は言えないという気持ちになった。

むしろ、体力の衰えも日々感じるようになり、働く時間も週三日にするようにした。
プライベートの時間も持てるようになり、ウィークデイに旅行にも出かけられるようになった。

体力の衰えはその時になってみないとわからない。

元気な高齢者が多くなり働く意欲もあるが、それは今までとは違いボランティア精神という気持ちのほうが強い。

減額縮小でフルタイムで働こうという人もいるだろうが、あまり効果はないと思う。
もっと高齢者の生の声を聞いてみてほしい。

減額縮小すればもっと働いてくれるだろうというのは甘いと思う。
この論理は、主婦がパート収入制限を緩和してフルタイムで働いてもらおうというのと同じ発想だ。
本当にフルタイムでバリバリ働くことになるのだろうか?

それよりも若い労働者がもっと自由に職種転換できるような仕組みや、引きこもり対策など
国がやるべきことが他に沢山あると思う。

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