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美少女コンテストのグランプリが活躍しないのは何故? [企業経営]

今朝(6月22日付け)の日経新聞『ヒットのクスリ』という欄に、面白い記事があった。

同志社大学で組織論などを教える太田肇教授の持論は、「美少女コンテストのグランプリが活躍しない」だそうだが、
有名芸能事務所のオスカープロモーションが開催している《全日本国民的美少女コンテスト》を調査したところ確信に至ったそうだ。

現在知名度が高いのは、グランプリを取った人ではなく、審査員特別賞を取った人だそうだ。
例として米倉涼子さんや上戸彩さん、モデル部門賞の武井咲さん達だそうだ。

剛力彩芽さんはなんと予選落ちしていたそうだ。

グランプリ受賞者の成功率は本当に低いのかを、芸能関係者に取材すると、確かにほかの芸能事務所でもその傾向はあるそうだ。

太田教授は、その理由として考えられるのは、

『グランプリは多くの人によってあらゆる角度から評価される。
 この結果、角が取れ、既視感のある人が選ばれるからではないか』

とのことだ。
新規性や意外性が捨てられるので、化ける可能性が低いということらしい。

情報過多の昨今、万人に選ばれるのは、逆に選ばれないということになるそうだ。

企業経営の面から見てみると、1970年代の大型店全盛時代に疑問視されたコンビニを出店し
その後2万店を達成したセブンイレブンがある。

また、ビール不振が続く中で、《世にないもの》を提案し13年連続で増収増益を続ける軽井沢町のヤッホーブルーイングがあるそうだ。
社長の井手直行社長は、大株主である星野リゾート社長の反対を押し切って発売を強行した《水曜日のネコ》がヒット商品になったそうだ。

星野社長から、
『飲んでも軽すぎる』、『デザインも気に入らない』とダメ出しを連発されたそうだ。

これに対して井手社長は、
『これは星野社長のようなビール通は残念ながらターゲット外。
 だからその印象は正解です』
と応じたそうだ。

なるほど、商品企画とは、どこにターゲットを絞るかでまったく違ってくる。
ヤッホーはターゲット層に絞ってインタビューしてニーズをつかみ商品化している。

井手社長は、『万人受けを狙う既存のビール文化を変える』そうだ。

今は何でも手に入る時代だから、消費者の選別の目も厳しくなっている。

消費者相手の企業は、自己満足で物を作れる時代ではないことを認識しなければならないと思う。

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